法人の確定申告ガイド。黒革の総勘定元帳と書類の束、社印、電卓、観葉植物を並べたイラスト

全国 47 都道府県 対応

法人の確定申告ガイド 決算・法人税申告と税理士の探し方

株式会社・合同会社など法人の確定申告(決算申告)を、全国47都道府県別に解説します。申告期限と税金の種類、法人税率、損金の勘所、インボイス対応から、税理士の探し方・会計ソフトで自分で進める方法まで。本店所在地の都道府県ページでは、地域の税理士数・管轄税務署・法人二税の窓口となる県税事務所もあわせて確認できます。

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職業別コラム

法人の確定申告——期限・税率・損金の勘所

法人の確定申告は「決算期ごと・2か月以内」

法人は、自社で定めた事業年度(決算期)ごとに決算を組み、原則として事業年度終了の日の翌日から2か月以内に、法人税・地方法人税の確定申告と納税を行います(定款の定め等により申告期限の延長の特例あり)。前事業年度の法人税額が一定額を超える場合には、事業年度開始から6か月を経過した日から2か月以内の中間申告も必要です。個人の確定申告(毎年2月16日〜3月15日)と違い、期限は会社ごとの決算期で決まる点が特徴です。また、消費税の課税事業者であれば消費税の申告も、都道府県・市町村に対する法人事業税・法人住民税(法人二税)の申告も、同じ時期にまとめてやってきます。赤字の年度でも申告義務はあり、後述の欠損金の繰越しのためにも期限内申告が重要です。

出典・一次情報:国税庁 C1-1 法人税、地方法人税及び防衛特別法人税の申告

法人税率のあらまし——中小法人は年800万円まで軽減

普通法人の法人税率は23.2%ですが、資本金1億円以下の中小法人は、年800万円以下の所得部分に15%の軽減税率が適用されます(直近3年平均所得が15億円を超える適用除外事業者は19%。令和7年4月1日以後開始事業年度では、所得が年10億円を超える事業年度の同部分は17%)。これに国税の地方法人税、そして地方税の法人住民税・法人事業税が加わり、実際の負担率はもう一段上がります。さらに令和8年4月1日以後に開始する事業年度からは、法人税・地方法人税に加えて防衛特別法人税の申告・納付が新たに必要になります。自社の実効負担を正確に見積もるには、国税と地方税(本ページ下部の県税事務所の管轄参照)をセットで考えることが大切です。

出典・一次情報:国税庁 タックスアンサー No.5759 法人税の税率国税庁 防衛特別法人税に関する納付手続等

損金の勘所——役員報酬・交際費・赤字の繰越し

法人の税額計算では、費用が税務上の損金として認められるかがポイントです。特に注意したいのが3つ。第一に役員報酬——定期同額給与など、事前に定めたルール通りに支給した分だけが原則損金となり、期中の自由な増減額は損金不算入のリスクがあります。第二に交際費——中小法人は年800万円までの定額控除(または接待飲食費の50%)が使え、1人あたり1万円以下の飲食費は一定の書類保存を条件にそもそも交際費から除外できます。第三に欠損金の繰越し——青色申告法人なら赤字(欠損金)を翌期以後10年間繰り越して将来の黒字と相殺でき、中小法人等は所得金額の全額まで控除できます。設立時は、設立届出書(2か月以内)と青色申告の承認申請書(原則、設立3か月経過日と第1期末のいずれか早い日の前日まで)の提出を忘れずに。

出典・一次情報:国税庁 タックスアンサー No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額国税庁 タックスアンサー No.5762 欠損金の繰越控除国税庁 タックスアンサー No.5100 新設法人の届出書類

消費税とインボイス——法人は「2割特例」終了後の受け皿に注意

基準期間(前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下の法人は、原則として消費税の納税が免除されます。ただし取引先との関係でインボイス(適格請求書)発行事業者に登録すると課税事業者となり、消費税の申告・納付が必要です。免税事業者から登録した小規模事業者の納税額を売上税額の2割に抑える「2割特例」は、令和8年9月30日を含む課税期間で終了し、その後の「3割特例」(令和9年分・10年分)は個人事業主のみが対象で、法人は使えません。2割特例の適用を受けた翌課税期間に簡易課税制度へ移行する場合は、その課税期間の申告期限までに届出書を提出すれば適用できる経過措置があるため、みなし仕入率による簡易課税と一般課税のどちらが有利か、早めに検討しておきましょう。

出典・一次情報:国税庁 インボイス 令和8年度税制改正特集(3割特例・経過措置)国税庁 タックスアンサー No.6501 納税義務の免除(免税事業者)

法人の経費になりやすい支出の例

経費項目ポイント
役員報酬定期同額給与など事前ルール通りの支給分が損金。期中の増減額は損金不算入のリスク。
給与・法定福利費従業員の給与・賞与、社会保険料の会社負担分。
地代家賃事務所・店舗の賃料。役員社宅は一定の計算による自己負担徴収で損金化可。
交際費中小法人は年800万円まで定額控除(または接待飲食費の50%)。1人1万円以下の飲食費は書類保存を条件に交際費から除外。
旅費交通費出張旅費規程を整備すれば、実費のほか日当も損金にしやすい。
減価償却費PC・車両・設備等を耐用年数で費用化。中小企業者等には少額資産の即時損金化特例あり。
外注費業務委託の対価。実態が雇用に近いと給与(源泉徴収・社会保険)と判定されるリスクに注意。
租税公課印紙税・固定資産税・自動車税などは損金。法人税・法人住民税の本税は損金不算入。

※経費該当性は業態・実態により異なります。個別の判断は税理士または所轄税務署にご確認ください。

探し方総論

法人の税理士の探し方・自分で申告する方法

確定申告の進め方は、大きく「税理士に依頼する」「自分で申告する」の 2 通りです。 依頼するなら無料紹介やスポット比較、自分でやるなら会計ソフトが現実的な選択肢になります。 お住まいの都道府県ページでは、これらに加えて Google マップでの探し方・管轄税務署の一覧も併せて案内しています。

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都道府県別ガイド

都道府県別 法人の確定申告ガイド

お住まい(納税地)の都道府県を選んでください。県内の税理士数・管轄税務署の一覧つきで、 法人向けの確定申告情報を県別に案内します。

北海道

東北

関東

中部

近畿

中国

四国

九州・沖縄

Q&A

法人の確定申告 よくある質問

Q. 赤字でも法人の申告は必要ですか?
A. 必要です。青色申告法人なら欠損金を翌期以後10年間繰り越して将来の黒字と相殺でき(中小法人等は所得全額まで控除可)、この適用には申告の継続が前提になります。なお赤字でも法人住民税の均等割は発生します。
Q. 税理士なしで自分で法人決算・申告はできますか?
A. 可能ですが、法人税申告書(別表)の作成が個人の申告よりはるかに複雑です。現実的には、マネーフォワード クラウド会計で記帳と決算書までを自社で整え、申告書の作成や税務判断は税理士にスポットで依頼する組み合わせが堅実です。
Q. 法人のインボイス・消費税はどうなりますか?
A. 基準期間の課税売上高1,000万円以下なら原則免税ですが、インボイス登録すると課税事業者になります。納税額を売上税額の2割にできる「2割特例」は令和8年9月30日を含む課税期間で終了し、法人は後継の「3割特例」(個人専用)の対象外です。以後は簡易課税の活用を早めに検討しましょう。