法人の確定申告 Q&A「法人の確定申告はいつまで? 期限は延長できる?」。会議室の机に広げた決算書と定款、壁の月めくりカレンダー、脇に置かれた社印

法人の確定申告 Q&A

法人の確定申告はいつまで? 期限は延長できる?

公開 2026年8月13日 |監修 小野 好聡(公認会計士・税理士)

お答えします

法人税の申告書の提出期限は、各事業年度終了の日の翌日から2か月以内です。定時総会がその期間内に招集されない常況にあるときは、申請により1か月延長できます。納付の期限も延長後の提出期限に合わせて動きますが、2か月を過ぎた期間には利子税がつきます。

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解説

くわしい解説

期限は、決算日から動いている

法人税法74条1項は、内国法人は各事業年度終了の日の翌日から2月以内に、確定した決算に基づいて申告書を提出しなければならないと定めています。3月31日が決算日の会社であれば5月31日、9月30日が決算日であれば11月30日です。決算日を決めた時点で、毎年の期限も決まります。

「確定した決算に基づき」とありますので、申告の前に決算を確定させる手続が要ります。会社法の定めに従って計算書類を確定させ、それをもとに申告書を作って、貸借対照表と損益計算書などを添付して提出します(同条3項)。

納付も同じ日です。法人税法77条は、申告書に記載した法人税の額を、その申告書の提出期限までに納付しなければならないと定めています。決算の締めから2か月で、書類と資金の両方を用意することになります。

決算日を起点に、延長の特例を受けると申告と納付の期限が2か月に1か月を足した位置まで動くこと、ただし2か月を過ぎた期間の日数に応じて利子税がつくことを二本の帯で示した図。3月31日決算なら5月31日が2か月後、6月30日が延長後の期限にあたる。
延長の特例で提出と納付の期限はそろって動きますが、2か月を過ぎた期間には利子税がつきます。

延長できるのは、定時総会が間に合わない常況にあるとき

法人税法75条の2第1項は、定款等の定めにより、または特別の事情があることにより、事業年度終了の日の翌日から2月以内に定時総会が招集されない常況にあると認められる場合に、申請に基づいて提出期限を1月間延長できると定めています。決算の承認を受けてからでないと申告できない、という手順の側の事情に合わせた特例です。

会計監査人を置いていて、定款等の定めにより3月以内に定時総会が招集されない常況にある場合は、4月を超えない範囲で税務署長が指定する月数になります。監査に時間がかかる会社を想定した枠です。

申請の期限に注意が要ります。同条3項は、申請を「申告書に係る事業年度終了の日までに」しなければならないと定めています。決算が間に合わないと分かってから出すことはできませんので、最初に適用を受けたい事業年度の末日までに申請書を出しておくことになります。一度受けた特例をやめるときも、その事業年度終了の日までに届出書を出します(同条7項)。

延長しても、2か月を過ぎた期間には利子税がつく

法人税を納める期限は、申告書の提出期限までと定められています(法人税法77条)。延長の特例を受けると提出期限が動きますので、納付の期限もそれに合わせて動きます。

ただし、事業年度終了の日の翌日から2月を経過した日から、延長された期限までの期間については、その日数に応じた利子税を法人税とあわせて納めます(法人税法75条7項・75条の2第8項)。延長は、待ってもらえる制度ではなく、待った分を利子税で精算する制度だということです。

そのため実務では、決算日から2か月以内に見込みの税額を納付しておき、確定した申告書を出したときに差額を精算する形をとります。見込みで納めた部分については、利子税の計算の対象から外れます。資金の準備を2か月を基準に立てることになるのは、この扱いがあるからです。

消費税と法人事業税は、別々の手続

消費税は、法人税とは別の届出が要ります。消費税法45条の2第1項は、法人税法75条の2第1項の適用を受ける法人が、提出期限を延長する旨の届出書を出した場合に、消費税の申告書の提出期限を課税期間の末日の翌日から3月以内とすると定めています。国税庁の案内では、この届出書は「消費税申告期限延長届出書」と呼ばれています。法人税の延長を受けていることが前提になっていますので、順番があります。

消費税についても、課税期間の末日の翌日から2月を経過した日から延長された期限までの期間に、利子税がつきます(同条4項)。国税庁は、延長された期間の消費税および地方消費税の納付について、その期間に係る利子税を併せて納付する必要があると案内しています。

法人事業税は、提出先が道府県です。地方税法72条の25第3項は、2月以内に定時総会が招集されない常況にあると認められるときに、道府県知事の承認を受けて、事業年度終了の日から3月以内に申告納付できると定めています。国税の申請とは窓口が分かれていますので、それぞれに手続をすることになります。

法人税・地方法人税は申告期限の延長の特例の申請書を税務署へ、消費税は提出期限を延長する旨の届出書を税務署へ、法人事業税は道府県知事の承認を受けて3か月以内という三段の対応を示した図。
同じ延長でも、提出するものと窓口が税ごとに分かれます。

一年に一度とは限らない——中間申告と、災害のとき

事業年度が6月を超える普通法人は、事業年度開始の日以後6月を経過した日から2月以内に、中間申告書を提出します(法人税法71条1項)。前事業年度の法人税額をもとに計算した金額が10万円以下である場合や、その金額がない場合は、提出は要りません。設立第1期は、この規定の対象から外れています。

災害その他やむを得ない理由で決算が確定しないときは、別の延長があります。法人税法75条1項は、申請に基づいて期日を指定して提出期限を延長できると定めており、その申請は事業年度終了の日の翌日から45日以内に行います(同条2項)。

こちらは、決算が確定しない事情が生じた事業年度について、その都度申請するものです。毎年続けて適用を受ける75条の2の特例とは、申請の時期も対象も分かれています。

一次情報

根拠となる法令・通達・タックスアンサー等(原文)

法人税法 第71条第1項(中間申告)(抜粋)

第七十一条 内国法人である普通法人(……)は、その事業年度(……)が六月を超える場合(……)には、当該事業年度(……)開始の日以後六月を経過した日(以下この条において「六月経過日」という。)から二月以内に、税務署長に対し、次に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならない。ただし、第一号に掲げる金額が十万円以下である場合若しくは当該金額がない場合又は当該普通法人と通算親法人である協同組合等との間に通算完全支配関係がある場合は、当該申告書を提出することを要しない。

 当該事業年度の前事業年度の法人税額(……)で六月経過日の前日までに確定したものを当該前事業年度の月数で除し、これに当該事業年度開始の日から当該前日までの期間(……)の月数を乗じて計算した金額

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034)/2026-08-12 取得時点
根拠法令等:法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第71条第1項
柱書の括弧書き(設立後最初の事業年度や通算法人に係る除外規定等)は「……」で省略しています。第1項第2号および第2項以下は省略しています。

法人税法 第74条(確定申告)(抜粋)

第七十四条 内国法人は、各事業年度終了の日の翌日から二月以内に、税務署長に対し、確定した決算に基づき次に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならない。

 当該事業年度の課税標準である所得の金額又は欠損金額

 前号に掲げる所得の金額につき前節(税額の計算)の規定を適用して計算した法人税の額

 第一項の規定による申告書には、当該事業年度の貸借対照表、損益計算書その他の財務省令で定める書類を添付しなければならない。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034)/2026-08-12 取得時点
根拠法令等:法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第74条第1項・第3項
第1項第3号から第6号まで、および第2項(残余財産が確定した場合)は省略しています。

法人税法 第75条(確定申告書の提出期限の延長)(抜粋)

第七十五条 前条第一項の規定による申告書を提出すべき内国法人が、災害その他やむを得ない理由(次条第一項の規定の適用を受けることができる理由を除く。)により決算が確定しないため、当該申告書を前条第一項に規定する提出期限までに提出することができないと認められる場合には、国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)の規定によりその提出期限が延長された場合を除き、納税地の所轄税務署長は、当該内国法人の申請に基づき、期日を指定してその提出期限を延長することができる。

 前項の申請は、同項に規定する申告書に係る事業年度終了の日の翌日から四十五日以内に、当該申告書の提出期限までに決算が確定しない理由、その指定を受けようとする期日その他財務省令で定める事項を記載した申請書をもつてしなければならない。

 第一項の規定の適用を受ける内国法人は、同項に規定する申告書に係る事業年度の所得に対する法人税の額に、当該事業年度終了の日の翌日以後二月を経過した日から同項の規定により指定された期日までの期間の日数に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する利子税をその計算の基礎となる法人税に併せて納付しなければならない。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034)/2026-08-12 取得時点
根拠法令等:法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第75条第1項・第2項・第7項
第3項から第6項まで、および第8項(通算法人に係る読替え)は省略しています。第7項の利子税の割合には、租税特別措置法による特例の割合が適用されます。

法人税法 第75条の2(確定申告書の提出期限の延長の特例)(抜粋)

第七十五条の二 第七十四条第一項(確定申告)の規定による申告書を提出すべき内国法人が、定款、寄附行為、規則、規約その他これらに準ずるもの(以下この条において「定款等」という。)の定めにより、又は当該内国法人に特別の事情があることにより、当該事業年度以後の各事業年度終了の日の翌日から二月以内に当該各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められる場合には、納税地の所轄税務署長は、当該内国法人の申請に基づき、当該事業年度以後の各事業年度(……)の当該申告書の提出期限を一月間(次の各号に掲げる場合に該当する場合には、当該各号に定める期間)延長することができる。

 当該内国法人が会計監査人を置いている場合で、かつ、当該定款等の定めにより当該事業年度以後の各事業年度終了の日の翌日から三月以内に当該各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められる場合(次号に掲げる場合を除く。)……当該定めの内容を勘案して四月を超えない範囲内において税務署長が指定する月数の期間

 当該特別の事情があることにより当該事業年度以後の各事業年度終了の日の翌日から三月以内に当該各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあることその他やむを得ない事情があると認められる場合……税務署長が指定する月数の期間

 前二項の申請は、第一項に規定する申告書に係る事業年度終了の日までに、定款等の定め又は同項の特別の事情の内容、同項各号の指定を受けようとする場合にはその指定を受けようとする月数(……)、同項各号の指定に係る月数の変更をしようとする場合にはその変更後の月数その他財務省令で定める事項を記載した申請書をもつてしなければならない。

 第一項の規定の適用を受けている内国法人は、当該事業年度以後の各事業年度に係る同項に規定する申告書の提出期限について同項の規定の適用を受けることをやめようとするときは、当該事業年度終了の日までに、当該事業年度開始の日その他財務省令で定める事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034)/2026-08-12 取得時点
根拠法令等:法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第75条の2第1項・第3項・第7項
第2項、第4項から第6項までは省略しています。第8項(第75条第3項から第5項まで・第7項の準用=利子税の根拠)、第9項・第10項(災害等が生じた場合)、第11項(通算法人に係る読替え)も省略しています。各号は表形式のため、場合の区分と延長期間を「……」で区切っています。

法人税法 第77条(確定申告による納付)(抜粋)

第七十七条 第七十四条第一項(確定申告)の規定による申告書を提出した内国法人は、当該申告書に記載した同項第二号に掲げる金額(同項第四号の規定に該当する場合には、同号に掲げる金額)があるときは、当該申告書の提出期限までに、当該金額に相当する法人税を国に納付しなければならない。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034)/2026-08-12 取得時点
根拠法令等:法人税法(昭和四十年法律第三十四号)第77条

消費税法 第45条の2(法人の確定申告書の提出期限の特例)(抜粋)

第四十五条の二 前条第一項の規定による申告書(以下この項及び第四項において「消費税申告書」という。)を提出すべき法人(法人税法第七十五条の二第一項(確定申告書の提出期限の延長の特例)……の規定の適用を受ける法人……に限る。)が、消費税申告書の提出期限を延長する旨を記載した届出書をその納税地を所轄する税務署長に提出した場合には、その提出をした日の属する事業年度(……)以後の各事業年度(……)終了の日の属する課税期間に係る消費税申告書の提出期限については、前条第一項の規定にかかわらず、当該課税期間の末日の翌日から三月以内とする。

 第一項の規定の適用を受ける法人は、同項の規定の適用を受ける消費税申告書に係る課税期間の消費税の額に、当該課税期間終了の日の翌日以後二月を経過した日から同項の規定により延長された提出期限までの期間の日数に応じ、年七・三パーセントの割合を乗じて計算した金額に相当する利子税をその計算の基礎となる消費税に併せて納付しなければならない。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108)/2026-08-12 取得時点
根拠法令等:消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第45条の2第1項・第4項
第1項の括弧書きは「……」で省略しています。第2項・第3項・第5項・第6項は省略しています。第4項の利子税の割合には、租税特別措置法による特例の割合が適用されます。

地方税法 第72条の25第3項(事業税の申告納付の期限の延長)(抜粋)

 第一項の場合において、同項の法人が、定款、寄附行為、規則、規約その他これらに準ずるもの(第一号及び第五項において「定款等」という。)の定めにより、又は当該法人に特別の事情があることにより、当該事業年度以後の各事業年度終了の日から二月以内に当該各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められるときは、当該法人は、事務所又は事業所所在地の道府県知事(二以上の道府県において事務所又は事業所を設けて事業を行う法人にあつては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事)の承認を受け、当該事業年度以後の各事業年度に係る所得割等又は収入割等を当該各事業年度(第五項の規定の適用に係る事業年度を除く。以下この項において同じ。)終了の日から三月以内(次の各号に掲げる場合に該当するときは、当該各号に定める期間内)に申告納付することができる。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)(https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226)/2026-08-12 取得時点
根拠法令等:地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第72条の25第3項
第3項各号、第1項・第2項および第4項以下は省略しています。

国税庁 タックスアンサー No.6610 法人に係る消費税の確定申告書の提出期限について(抜粋)

確定申告書の提出期限

法人(課税事業者に限る。)は、課税期間(課税期間の特例の適用を受けている場合の課税期間を含みます。以下同じ。)ごとにその課税期間の終了の日から2か月以内に、納税地を所轄する税務署長に消費税の確定申告書を提出しなければなりません(注)

申告期限の延長

「法人税の申告期限の延長の特例」の適用を受ける法人が、納税地を所轄する税務署長に「消費税申告期限延長届出書」を提出した場合には、その提出をした日の属する事業年度以後の各事業年度終了の日の属する課税期間に係る消費税の確定申告の期限が1か月延長されます(注)

なお、申告期限が延長された期間の消費税および地方消費税の納付については、その延長された期間に係る利子税を併せて納付する必要があります。

出典:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6610.htm)/令和7年4月1日現在法令等
根拠法令等:消法45、45の2、消規23の2
清算中の法人および連結法人に関する注記は省略しています。

※引用は原文のままです。読みやすさのため改行位置を調整し、一部を抜粋している箇所があります(編集・加工を行った部分)。最新の内容は必ず出典元のページでご確認ください。

法人の場合

法人の場合、ここが分かれ目

個人の確定申告は3月15日で全国一律ですが、法人の期限は決算日ごとに違います。設立のときに決算日をどこに置くかで、毎年の申告と納税の時期が決まります。売上の山と決算の作業が重なると、2か月の中で資料をそろえるのが難しくなりますので、事業の繁忙期との位置関係も見ておくところです。

延長の特例は、申請の期限が先に来ます。事業年度が終わってから「決算が間に合わない」と気づいても、その事業年度については申請できません。定款で定時総会の招集時期をどう定めているかとあわせて、事業年度の末日までに判断することになります。なお延長を受けても、2か月を過ぎた期間には利子税がつきますので、資金の側は2か月で用意しておくことになります。

もう一つ、消費税の届出を出し忘れる例があります。法人税の延長を受けていても、消費税の届出を出していなければ、消費税の申告書の提出期限は課税期間の末日の翌日から2月のままです。法人税だけ1か月延びて、消費税の期限が先に来る形になりますので、二つの手続はあわせて確認しておきます。

※実際の取扱いは業態・契約・実態により異なります。個別の判断は税理士または所轄税務署にご確認ください。

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